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高木凛のまほろば食堂

まほろばを訪ねて

 「倭(やまと)は国のまほろば たたなづく 青垣 山隠れる(やまごもれる) 倭しうるはし」

稲が色づく奈良盆地。大和三山の向こうに三輪山の山塊が見える

 まほろばという言葉を耳にすると、多くの人々はこの歌を思い浮かべるのではないでしょうか。この歌は、712(和銅5)年に編纂されたと記されている『古事記』のなかに登場する歌です。倭建命(やまとたけるのみこと)が、日本国統一のための長征に赴いた先で望郷の念にかられて詠んだと記されています。

 先頃、「美しい国」という言葉が政治の場に登場した時に、この歌が引き合いに出され、「まほろば」という言葉が国造り政策のお手伝いをすることになった印象がありました。たんに「優れた場所」を意味する、しかしきれいな発音の「まほろば」という古語が、不意に政治的な色合いをおびて、ひとり歩きしにくくなってしまったようで残念に思っておりました。


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高木凛

高木凛(たかぎ りん)

〜赤坂潭亭主人、脚本家、料理研究家〜

東京都出身。80年代後半からテレビやラジオの脚本家として活躍。「黄色い髪」(NHK)、「息子よ」(TBS)などを手がけ、「父系の指」(TBS)では94年度ギャラクシー大賞を受賞。その後、病気療養で訪れた沖縄に魅せられて、東京・赤坂に沖縄懐石料理店「赤坂潭亭(あかさかたんてい)」を開き、主人となる。

赤坂潭亭ホームページ







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