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植田美津江・医学博士
今も昔も、旅の楽しみのひとつに「食」があります。その土地ごとの珍しい「食べ物」との出合いは、さぞかし人々の疲れをやわらげてくれたことと思います。今回は、江戸の時代に旅人たちがどんなものを食べていたのか、ちょっと拝見することにしましょう。
関が原合戦の翌年、徳川家康は東海道の集落に「伝馬朱印状」を下して宿(しゅく)に指定し、道路の整備に着手します。最初から53宿すべてを設置したのではなく、最後の庄野宿(三重県)が設置されたのは1624年のことでした。江戸時代の人々は、主に社寺参詣を目的とし旅に出ましたが、各地の名物を食べたり、みやげ物を買ったりすることも楽しみにしていました。小田原のかまぼこ、府中(東京都)の安倍川餅などは当時から名産品として人気があったのです。
今回は、現存する唯一の関所、新居関(静岡県)の近くにある旅籠(はたご)「紀伊国屋」の夕食をみてみましょう。復元された夕食のメニューは次のとおりです。
「麦飯・鯔(ぼら)と焼き豆腐の煮物・大根汁・アサリと寒天の酢醤油かけ・うなぎの蒲焼・たくあん」―なかなか、豪勢ではありませんか。
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植田美津江 うえだみつえ
1958年福岡県生まれ。医学博士・愛知医科大学医学部客員研究員。日本未病システム学会評議員など所属学会多数。主な専門領域は、がんに関する疫学研究・健康教育、医療経済、在宅医療など。
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