「反道徳的」それも個性
桜庭一樹さん(作家)
「桜庭一樹」は、デビュー作の主人公の名前でもある。「よく男性に間違えられますが、気にいっています」=東京都千代田区、佐々木薫撮影
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直木賞受賞作「私の男」は、父娘の近親相姦(そうかん)をテーマにしている。選考委員たちの講評は奇妙だった。「反道徳的、反社会的」「個人的には好きではない」と否定的な評価をしながら、「作家としての質を感じる」「不思議な作品」と持ち上げてもいたからだ。
1月の受賞から5カ月。本人はこの評価をどう受け止めたのだろうか。「社会や人間の本当の姿を描くのが小説だと思っているので、反道徳的と言われても抵抗はありません。作品を不思議と言われるのは私の個性です」と言い切った。
少年少女向け小説のジャンルで9年前にデビューした。しかし、売れない時代が長く続いた。「直木賞どころか、次の本を出すめどもつきませんでした」
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(以下続く)
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