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「OB・OG探し『異変』」
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在校生が自由に閲覧できていたOB・OG情報が、突然、見られなくなった――。今年4月、大学でこんな「異変」が相次いだ。4月の個人情報保護法全面施行を受け、大学側が情報の取り扱いを厳しくしたためだ。中には、OB・OG訪問がしにくくなっているケースもあった。
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名簿の閲覧、全面中止/個人情報保護法施行が影響
実践女子大4年のAさん(21)は4月初め、複数のOGの連絡先を調べようとキャリアセンターに立ち寄り、閲覧用のファイルを開いてがくぜんとした。名前や電話番号などの部分が、黒く塗りつぶされていた。
これではOGを訪問できない。職員には「センターから連絡はするが、勤務が不規則な職業だからつかまえにくい」と言われた。以前1人だけ控えておいたOG名を頼りに企業に電話し、会わせてほしいと頼んでもみたが、「担当者が外出中」と告げられたまま、折り返しの連絡はなかった。結局、会社経由もあきらめ、支店などを客として訪ねる「現場訪問」に切り替えた。Aさんは幸い、第1志望に内定したが、「OGにも会いたかった」と残念がる。
閲覧用ファイルには、卒業生が名前や内定企業名、試験内容などを記入した「報告書」がとじられている。4月から個人情報部分を消し、企業名や試験内容だけ見られるようにしたうえで、職員がOGとの仲介役を務めているが、時間がかかる場合も少なくない。
昨年秋以降の報告書提出者には閲覧の了解を得ており、今後、元通り見られるようにする予定。問題はそれ以前の卒業生。7月中旬から大学のホームページで協力を呼びかけるというが、それで「本人の承諾がとれた」とするかの見極めはついていない。センターは「細かいルールが決められていないので、運用面は試行錯誤の連続です」。
過度の恐怖感
「それまで学生に提供していたOB・OG情報を4月以降、どこまで提供するか」などをめぐって、大学側の対応は分かれる。
成城大就職部は4月から、学生に閲覧させていたOB・OG名簿を一切、見せていない。訪問を希望する学生には、企業に問い合わせるよう促している。
「このままでは就職活動に不利」と同部。来春以降の卒業生には閲覧許可をとるほか、過去3年間の卒業生に連絡し、了解を得ることを検討中という。
一方、津田塾大は、昨年10月から約5カ月間かけて、過去約20年間の卒業生のうち連絡先の登録がある約8千人に対し、仕事内容などを質問するアンケートを発送。名前や電話番号などの個人情報を学生に閲覧させることを説明し、異議がある場合は情報をどのように扱ってほしいか記入して、返送してもらう方法をとった。
「卒業生の数が少ないからこそできたこと」と同大学生生活課。4月以降は返送されたアンケートをもとに、学生の問い合わせに答えている。
個人情報保護問題に詳しい牧野二郎弁護士は「OB・OGの住所や電話番号の提供は、保護法ではなくプライバシーの問題。慎重になる必要はあるが、卒業生とのコンセンサスを形成したうえで、十分活用していくべきだ」と話している。
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